先月、立て続けに映画を観ました。
最近映画を観ていて思うのは、
いつからか作品に純粋に入り込めなくなってしまったな、ということです。
役を演じる人、監督、スタッフなど関わる人たちのことはもちろん、これはセットなのか実際にある場所なのかCGなのか、この手元は本人なのか、これは協賛会社のものだな、このシーンは通しかな、とかいろいろ考えてしまいます。
先日テレビで、ある作品の背景の空が絵だったことを知り驚きました。どこまで本物かわからん!
また、撮影の裏側を知る機会も増えました。
メイキング映像などが出回るようになったり、NG特集が組まれたり。
俳優さんがテレビに出演することに反対ではありませんが、バラエティー番組などでその人柄を知ってしまうと、作品では「役を演じている」その人という認識で観てしまいます。
そういう意味では、俳優さんの素顔を知りたい気持ちと知りたくない気持ちの葛藤があります。
俳優の高倉健さんは自分を「映画館でしか見られない人」にすることを徹底していたそうです。今よりもやりやすかったでしょうし、その心意気は役者としてのプライドだったのかなと思いました。
知りたいことも、知らなくていいことも、年齢を重ねるとともに知っていくことが増えます。
純粋に楽しめるのは子どもの特権であり、知った上で楽しむのが大人の楽しみ方かもしれません。
ただ、純粋に、すごいな、と尊敬する気持ちは変わらずに私の中にあり続けます。
もちろん、これからも映画はたくさん観たいです!